円城寺家のイケメン探偵 ~脅迫状に込められた思い~
脅迫状の犯人の告白
『佐々木先生はどう?』


優愛高校の演劇部、部室には赤田さんがいた。


今日は…さすがに練習は「中止」になったらしい。


『凛音様。ついさっき教頭先生から話がありました。先生…体を強く打って「1週間」は入院になるそうです。骨折は無かったみたいですけど…』


『1週間も…でも命に別状はないみたいで良かった…赤田さんもびっくりしたよね…』


私が言うと、赤田さんはうなづいた。


『先生は誰かに「突き落とされた」んでしょうか?文化祭での劇は…どうしたら…』


今にも泣き出してしまいそうで、私は赤田さんの肩に手をやった。


悲しいイメージがほんの少しだけ伝わってくるけど、何かを隠してるような嫌な感じはしない。


『落ち着いて…深呼吸してみてね。佐々木先生は自分で階段から落ちたと言ってるんだし…きっと…すぐに凛音が犯人を見つけてくれるから。今はもう少しだけ様子をみましょ』
< 52 / 103 >

この作品をシェア

pagetop