眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす



「ん、んんっ……!」



息継ぎの間も与えられなくて、胸をドンドン叩いて苦しいことを訴える。


やっと唇が離れたけど、目も合わないほどまだ近い。



「やば、全然足りねー。もっとさせろ」

「え、ちょ……ダ、ダメ」



軽く拒んだ私に聞こえたのは、小さな舌打ち。



「鑑別所にいる間、銀に(さわ)られてるとこが頭から離れなかったんだよ。……まじで頭おかしくなりそうだった」

「、…」



だからこんなに激しく……?


独占欲全開になった御影さんは、私を軽くひと睨み。



「どこにキスされたか、全部教えろ」

「、…」




それから、銀くんに触られた場所全部に御影さんはキスを落とした。


1つ1つ確かめて、塗り替えるように丁寧に。


だけど次第に、銀くんに触られた覚えのない場所にまで唇が触れ始めて……


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