眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす
「あ、オレのこと小学生だと思ってるでしょ。こう見えて中1っす!」
「そう、なんだ」
小学生も中1も、あまり変わらない気がするけど。
「会合、高校生になるまで参加しちゃダメなんすよ。だからオレは見学っす」
「そ、っか」
「あーあ、オレも早く御影さんの役にたちてぇっす」
にへっと笑った顔は子犬みたいに可愛くて、暴走族なんかよりアイドルとかのほうがずっと似合いそうなのに。
どうして白夜に入ったんだろう。
「みのりさん、知ってるっすか。御影さんってマジすごいんすよ」
あれ、なんで私の名前……
そういえばさっき、御影さんがみんなに紹介してくれたっけ。
「あ、オレはリクって言います。気軽に名前で呼んでください」
「わかった。よろしくね、リクくん」
「よろしくっす!」