眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす



戸惑うだけの私の唇を舌で押し開けて、水音を響かせるように御影さんが中を掻き回してくる。



「待っ……んぅ……」



おかしい、……

私、絶対におかしいよ。


待ってって言いたいのに、でもやっぱり離れないでって思ってる。

言葉と思考が、矛盾してておかしいよ。



だって、気持ちいいから……

キスってこんなに気持ちいいの……?



私、絶対知らない。


記憶があったとしても、こんなに気持ちいの、絶対知らない……




「ふにゃふにゃだな。その反応、すげーかわい」

「……んぅ、」

「もっとしてほしくなった?」

「ん……」



素直に言うのは恥ずかしいから、せめて否定はしないでおく。


そんな私に、御影さんはなんだかとても満足そうに笑った。


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