月下美人に逢いに行く
だけど、今回はさすがにこたえた。




忘れろだって?





よく言うよ。




俺がどんなに長く生きて、ましてや天国に行って来世に生まれ変わったって俺は、




"決して君を忘れない。"





儚げに枯れそうな花を見て


「可哀想にね。私が育ててあげる。」





そう言いながら大事そうにその花を持って帰る君。


「彼氏欲しいなぁ」





なんて言いながら俺の返答に期待したような目で見てくる君。


「付き合う前と変わんないね。」





って悲しそうに、期待外れのように俺に微笑む君。
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