今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

「えっ、あ、でも……」


突然のことで、どう受け答えしたらいいかわからない。


認めない、だなんて強い口調で言われてびっくりしていた。


「今のままじゃいけないのかな？」　


おずおずと尋ねてみた。


「それはもう俺が無理なんだ、ごめんな」


彼の瞳には強い覚悟が宿っていた。


「……」


「俺のことをどう思ってる？
チーの中で俺はほんの少しの可能性もない？」


「え、えと」


「兄貴じゃなくて男として俺を見て欲しいんだ」


切なげな彼の表情に思わず胸の中がギュッとしぼられるような気がした。


これ以上見つめ合っていられなくて、顔をそらした。


どうしょう、ドキドキしすぎて手がブルブル震えている。


「びっくりさせてごめん。でも、どうしてもチーに俺の気持ちを知っててもらいたかったから」


私の震える手を両手で包み込んで彼はそう言った。