今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
さっきとは違って、穏やかな声に戻っていた。


そしてさらに私の頭をヨシヨシと慰めるように撫でてくれた。


「俺のこと、もう嫌になった?」


ぶんぶん首を横に振る。


嫌になんてなるわけがない。


私のことをそんな風に想ってくれていたなんて知らなかった。


いつもそばにいたのに気がつかなかったなんて。私ってどれだけ無神経だったんだろう。


でもどうしたらいいのかすぐに答えなんて出せない。


「よかった、チーに嫌われるのだけは辛いから」


心底安心したような笑みを浮かべる彼。


そんな顔を見たら、即座に拒絶なんて出来るわけない。


彼はずっと、切ない気持ちを1人で抱えていたのかな。


そう思ったら、私自身もきちんと考えないといけないって思った。


「返事は、すぐにしないとダメ?」
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