今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
好きって確かめ合ったその先に、進もうとしているんだ。


それは自然な流れなのかもしれない。


彼のその気持ちにやっぱりこたえたい。


そう思ったら声には出さないでコクンと頷いていた。


彼は嬉しそうに瞳を輝かせる。


「チーは今日から俺の彼女だ」


「待って、でも」
 

「待たない、もう決まったことだから。取り消すなんて言うなよ」


強引だなって思ったけど、ますます胸が高鳴った。


私が翔くんの彼女になるんだ。まだ全然実感がわかない。


「チー、こっちむいて」


またキスしようとしてきたので、あわてて手で遮る。


こんなのキリが無いよ。絶対また止められなくなるに決まってるんだから。


よくよく考えたらこの場所は生徒会役員室みたい。


どうりで見覚えがあるはずだ。


時計を見たらもうすぐ朝のホームルームが始まりそうな時間。


早く自分の教室へ行かないといけない。
だけどその前にどうしても確かめておきたいことがあった。


「待って、話を聞かせて。この2日間のこと」
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