今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
俺はバレるのも時間の問題なような気がしてる。


そしてもしそうなった時にどうするのか、ちゃんと考えもある。


その覚悟もあるつもりだ。


だけど、千桜にはまだ荷が重いのかもしれないな。


「そっか、もうしばらくは内緒にしておくか。
でももしどうなったとしても俺が守るから、チーは安心して」


「え、しばらくってどのくらい?
絶対バレないように気をつけないと」


彼女は不安そうに眉根を寄せる。


「だから大丈夫だって。気をつけるから。
それにバレたらその時は俺が」


「ダメだよ、そんなっ」


彼女が俺の胸元で怒ったように声を荒げた。


「私だって翔くんのことを守るよ」


「チー、ありがとう」


彼女の優しさに胸が暖かくなる。


「とにかく絶対誰にも内緒にしようね」


「そうだな」


「ほんとに気をつけようね」


もう一度、しつこく念を押された。 


「ああ、わかった。そのかわりもう一回キスしていい?今度はもう少しゆっくり」
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