今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

彼にしたら褒めたつもりみたいなんだけど、ちょっぴり複雑……。


うっ、最近ちょっと太ったかも、ダイエットしなきゃ。


そう思って拗ねたふりをして唇を尖らせた。


「丸顔いいじゃん、可愛いんだから気にすることないだろ」


「でも、明日からダイエットする」


「ダイエットなんてしなくていい。チーはこのままでいいんだよ」


彼はそう言うとクスッと笑って私の頬を撫でてくる。


「あー今笑った。やっぱり丸いって思ったんでしょ?」


「そんなことないって」


他愛もないやり取りをしながら楽しくショッピングを続けた。


そうして時間をかけてあれこれ試着させてもらったんだけど、結局一番初めに見ていた麦わら帽子を買ってもらうことになった。


楽しい時間はあっという間に過ぎて、そろそろ帰らないといけない時間になっていた。
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