今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
そんな私たちを父が横から不審そうに見ているような気がしてヒヤヒヤした。
怖くて父の方を見ることが出来なかった。
「今日の晩御飯はなにかなー?」
「昨日は肉だったから今日は魚かな」
「お母さんが準備して待っててくれてるよ」
「うん」
そんな空々しい会話をしながら自宅まで3人横に並んで歩いた。
だけど私の心の中は、さっきの手つなぎを見られてしまって父が本当はどう思ってるんだろうってことばかり気にかかっていた。
「なあ千桜、今日は二人でどこへ行ってきたんだい?」
「えっ、えと、それは……」
こんなに遅く帰っているんだから、私たち二人でお出かけしたのはバレバレだ。
さっき買った帽子の入った紙袋を翔くんが持っている。そこにはショッピングモールの名称が印刷されているから一目瞭然だ。
言い逃れなんてできそうにない……。
でも私にとって特別な思い入れのある遊園地に翔くんと二人きりで行ってきたなんて答えたら父はどう思うだろう。
怖くて父の方を見ることが出来なかった。
「今日の晩御飯はなにかなー?」
「昨日は肉だったから今日は魚かな」
「お母さんが準備して待っててくれてるよ」
「うん」
そんな空々しい会話をしながら自宅まで3人横に並んで歩いた。
だけど私の心の中は、さっきの手つなぎを見られてしまって父が本当はどう思ってるんだろうってことばかり気にかかっていた。
「なあ千桜、今日は二人でどこへ行ってきたんだい?」
「えっ、えと、それは……」
こんなに遅く帰っているんだから、私たち二人でお出かけしたのはバレバレだ。
さっき買った帽子の入った紙袋を翔くんが持っている。そこにはショッピングモールの名称が印刷されているから一目瞭然だ。
言い逃れなんてできそうにない……。
でも私にとって特別な思い入れのある遊園地に翔くんと二人きりで行ってきたなんて答えたら父はどう思うだろう。