今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
西原くんたら、グイグイ来るんだな。


夏休みに入ってから2週間近くなるけど、毎日のように電話をくれて何でもないことのように誘ってくる。


だけどデートって言われるとやはり躊躇してしまう。


彼はモテるし女の子の扱いにも慣れていそう。


デートくらい大したことじゃないのかもしれないけど。


私にしたら、そう簡単にオッケーは出来ない。


だって、他の人のことで頭がいっぱいだから。


でもはっきりとそう言うことが出来ないから、西原くんにも期待を持たせてしまっているのかも。


ここはもっと強く断らないといけないかな。


「付き合ってる人はいないけど西原くんとデートとかは……しないよ」


「えー寂しいな。夏休みに入ってから全然会えないし」


きっぱり言ったつもりだったけど、西原くんはあっけらかんとしている。


「そう言われても……」
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