今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
あの日から私たちはお互いの部屋に行くこともなくなった。
だけどそれは親に気を遣っているからそっけなくしているだけなんだと思ってた。
でもほんとはそうじゃなくて、私のことが嫌になったからなのかな。
妹と恋するなんて面倒になってしまったのかなって。
そんなこと彼に限ってあるわけないのに、面と向かって話さないと悪い方にばかり考えてしまいそうになる。
今日は早く帰ってきてくれないかな。ゆっくり話がしたいよ。
だけど、結局その日も彼の帰宅は遅くて晩御飯も一緒に食べることが出来なかったんだ。
深夜になってもなかなか寝付けないから、水を飲もうと思ってリビングに降りて行った。
こんな時間に明かりがついていたから不思議に思った。
見れば、翔くんが帰ってきていてソファに横になっているみたい。