今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
「彼にいいとこが無いみたいに聞こえちゃったかもしれないけど凄く素敵な人なんだよ。
私には勿体ないくらいの」


この2人を見ていたら勝手に自分と兄の姿を重ねてしまうんだ。


だから、きっと周りの環境になんか流されてほしくない。


「えーと何が言いたいかと言うとね。
恋愛ってどんな困難でも2人が対等に頑張らないとうまくいかないと思う。
どちらか片方だけが無理をするんじゃなくて」


話しているうちに彼の顔が浮かんできて、気持ちが昂ってきた。


「そうしないと悲しいし、でもそうさせてしまっている私にも責任があるから。
次に彼に会ったらちゃんと伝えようと思ってる。
これまでごめんねって。でも私も変わるから、ちゃんと一緒に努力して一緒にぶつかって一緒に頑張るからねって」


「もう1人で苦しまないでってちゃんと伝えようと思ってるの」


自分には何も出来ないと諦めていたけれど。


ほんとにそうなのかな。

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