今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
思いがけず兄に会えたけど、父との会話のことを思いだしたらちょっと複雑だった。
一瞬目線を落としたその時、兄の低い声が響いた。
「おい、いつまで手を繋いでるんだ。早く離せよ」
急いで顔を上げたら兄は西原くんのことを鋭い目で睨んでいる。
「……」
だけど、西原くんは私の手をさっきよりも強く握って自分の方へ引っ張った。
思わず彼の方へよろけそうになるけど、なんとかこらえた。
え、どうしたの?西原くん。
「嫌です、離しません」
「は?」
「離したくありません」
「どういう意味?」
「来るのが遅すぎたんじゃないですか?」
「……」
「お兄さんがグズグズしている間に、俺たちこうなったんです」
どうして西原くんがこんな意味深な言い方をするのかわからなかった。
まるで兄を挑発しているみたい。
「あ、あの……これは」
一瞬目線を落としたその時、兄の低い声が響いた。
「おい、いつまで手を繋いでるんだ。早く離せよ」
急いで顔を上げたら兄は西原くんのことを鋭い目で睨んでいる。
「……」
だけど、西原くんは私の手をさっきよりも強く握って自分の方へ引っ張った。
思わず彼の方へよろけそうになるけど、なんとかこらえた。
え、どうしたの?西原くん。
「嫌です、離しません」
「は?」
「離したくありません」
「どういう意味?」
「来るのが遅すぎたんじゃないですか?」
「……」
「お兄さんがグズグズしている間に、俺たちこうなったんです」
どうして西原くんがこんな意味深な言い方をするのかわからなかった。
まるで兄を挑発しているみたい。
「あ、あの……これは」