今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
それでも兄にとっては十分発狂ものだったみたい。


「でもチーにはまだ早いだろ」


「早くなんてないよ。いっつも子ども扱いするんだから」


不満そうにこぼした。


「……」


彼は困ったように眉を下げる。


「白い肌が焼けたらいけないし……
ほら、焼けたらすぐに赤くなるだろ」


「でも可愛い水着が着たかったんだもん」


「……」


「似合ってなかった?やっぱりおかしかったかな……」


ふとそんな不安にかられる。ちょっと背伸びしすぎたのかなって心配。


すると兄はすっと真顔になる。


「可愛かったよ。けど、俺よりも先にあいつが見るなんて……」


「あいつって西原くんのこと?」


なんだ、気になっているのはそこなんだ。


「そういうこと、気にするんだ」


「わるいか」


彼は拗ねたように唇を尖らせる。


クスッと笑ったら彼は恥ずかしそうに顔を赤らめた。


兄の嫉妬が可愛いくてたまらない。
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