今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
「……あの時、実はチーが階段を駆け上がっていく足音が結構はっきり聞こえてたから」
「そ、そっか」
立ち聞きしていたのがバレていたんだ。
「それならどうして、すぐに追いかけてきてくれなかったの?」
「……」
「凄く悲しかったんだよ」
「なんて説得したらいいのかわからなくて。それに俺自身も自分の甘さに打ちのめされてた」
その時のことを思い出したように顔を顰める彼。
「……どうして?」
「父さんに自分の気持ちを話しているうちに、結構キツくなって……父さんが想像以上にショックを受けていたから申し訳ない気持ちで一杯になった」
「……」
だから、兄はあの時父に何度も謝っていたのかな。
「俺がチーにそういう気持ちを持ったばかりに、みんなを不幸にしてしまうような気がして」
「そ、そっか」
立ち聞きしていたのがバレていたんだ。
「それならどうして、すぐに追いかけてきてくれなかったの?」
「……」
「凄く悲しかったんだよ」
「なんて説得したらいいのかわからなくて。それに俺自身も自分の甘さに打ちのめされてた」
その時のことを思い出したように顔を顰める彼。
「……どうして?」
「父さんに自分の気持ちを話しているうちに、結構キツくなって……父さんが想像以上にショックを受けていたから申し訳ない気持ちで一杯になった」
「……」
だから、兄はあの時父に何度も謝っていたのかな。
「俺がチーにそういう気持ちを持ったばかりに、みんなを不幸にしてしまうような気がして」