今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
でもバレー部でハードな練習をこなしているせいかそんなに太っていない。


それだけ部活でカロリーを消費しているからかな。


そして、目鼻立ちがくっきりとしていてショートカットの似合う美人さんだ。


本人は色気よりも食い気ってタイプなのが、もったいないような気がしないでもない。


「いいじゃない別に。お兄様に隠し事しなくても」


ちっとも反省する様子じゃなくて、当然でしょって顔をしている。


「ダメなの、そういうことはいくら兄弟でも知られたくないんだもん」


「いっつもあんなにベタベタしてるのに?」


「ベタベタは関係ないの」


「ふうん、でもあんな断り方してるってことはさすがに黙っておいたから」


彼女は意味ありげにニヤニヤ笑う。


「あんなって?」


「兄に聞いてからでないとお付き合いできませーんってやつよ」


「……」
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