今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
兄に似ているかもしれないって思ったら、なんだか親近感が湧いてくるんだよね。
席も前後でしょっちゅう話しかけてきてくれるし。
「瀬戸さん、お兄さんに認められたら俺と付き合っちゃう?」
ニヤニヤしながら尋ねてくる。
やっぱり本気かどうかもよくわからないや。
「どうしよっか」
でも、彼の顔に(軽薄)って文字がありありとにじみ出ている気がする。
「付き合いません」
だから、すぐにきっぱりとお断りした。
「ひっでー、秒殺かー」
西原くんはさして傷ついた風でも無くケラケラ笑っている。
こんなバカみたいな軽妙なやり取りがなんだか可笑しくってクスクス笑った。
やっばり軽そう。
惜しい、顔は極上なんだけどな。
それに、笑うとやっぱり兄に似てるような気がする……。
だけど……そっか。
お兄ちゃんに……
好きな人がいるって初めて知ったけれど、私はそのことをあまり深く考えたくなくてそっと胸の奥にしまいこんだ。
心の中の小さなその部屋の扉にカギをかけてしまえば、このまま無かったことにできたらいいのにな。
席も前後でしょっちゅう話しかけてきてくれるし。
「瀬戸さん、お兄さんに認められたら俺と付き合っちゃう?」
ニヤニヤしながら尋ねてくる。
やっぱり本気かどうかもよくわからないや。
「どうしよっか」
でも、彼の顔に(軽薄)って文字がありありとにじみ出ている気がする。
「付き合いません」
だから、すぐにきっぱりとお断りした。
「ひっでー、秒殺かー」
西原くんはさして傷ついた風でも無くケラケラ笑っている。
こんなバカみたいな軽妙なやり取りがなんだか可笑しくってクスクス笑った。
やっばり軽そう。
惜しい、顔は極上なんだけどな。
それに、笑うとやっぱり兄に似てるような気がする……。
だけど……そっか。
お兄ちゃんに……
好きな人がいるって初めて知ったけれど、私はそのことをあまり深く考えたくなくてそっと胸の奥にしまいこんだ。
心の中の小さなその部屋の扉にカギをかけてしまえば、このまま無かったことにできたらいいのにな。