【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。
  


 あの時、彼女は俯いていてこちらの顔さえも見てくれなかった。こっちを向いてくれなきゃ、何も言えない。

 一瞬、好きだと言いそうになった。

 だけどあの時言ったら後戻り出来なくなる気がした。


「一か八か言っちゃえば良かったんじゃない? 何か変わったかもしれねーじゃん」

「変わらない」

「はぁー……これからどうするわけ?」

「毎日通う。会えなくても毎日」


 この気持ちを諦めることできない。
   


< 110 / 239 >

この作品をシェア

pagetop