【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。
***
『で、ここが生徒会室。一応俺が会長で哉斗が副会長』
放課後になり、私は哉斗くんたちに通学制の校舎を案内してもらっていた。
『……よし、一通り案内出来たし帰ろう』
哉斗くんに頷くと生徒会室前から立ち去るために一歩踏み出した。
だけどそれは叶わず……彼らは生徒会に呼び止められてしまった。
何故か私も生徒会室に招かれ、革で出来ているソファに座るように促された。
『ごめんね、ちょっと待ってて』
『わかった。お父さんにはメッセージ送るから大丈夫』
私はスマホを取り出すと【哉斗くんの生徒会のお仕事が終わったら一緒に帰ります】と打って送信ボタンを押した。