【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。


 ***


『で、ここが生徒会室。一応俺が会長で哉斗が副会長』

 放課後になり、私は哉斗くんたちに通学制の校舎を案内してもらっていた。

『……よし、一通り案内出来たし帰ろう』

 哉斗くんに頷くと生徒会室前から立ち去るために一歩踏み出した。
 だけどそれは叶わず……彼らは生徒会に呼び止められてしまった。
 何故か私も生徒会室に招かれ、革で出来ているソファに座るように促された。

『ごめんね、ちょっと待ってて』

『わかった。お父さんにはメッセージ送るから大丈夫』

 私はスマホを取り出すと【哉斗くんの生徒会のお仕事が終わったら一緒に帰ります】と打って送信ボタンを押した。

< 114 / 181 >

この作品をシェア

pagetop