【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。
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『とてもお似合いです。ではメイクとヘアセットも始めますね』
『ありがとう』
パーティー当日。
夕方になり私は、ドレスに着替えるとメイドに肌のケアをされてメイクを施され髪も毛先を巻き込んでいくギブソンタックにしてもらいバレッタをつけてもらった。
『可愛いです! きっと倉橋様も惚れ直しますわ!』
『そうかな? そうなら嬉しい』
仕上げが終わり、部屋からリビングに降りるともうすでにお父さんとお母さん、お兄ちゃんが待っていた。
「やっぱり可愛らしいわね、ふふ。哉斗くんはセンスが本当にいいのね〜」
そうゆっくり言ったお母さんは、紺色のオールインワンワイドパンツドレスを着ていた。いつもはスカートが多いのにパンツは新鮮で、スタイルの良さが引き立っている。髪も、長い髪をハーフアップしている。
隣にいたお兄ちゃんはグレーのスーツ姿で『悔しいけど、めちゃくちゃ似合ってるよ』と笑って言ってくれたので私も似合ってることを伝えた。
『倉橋とは会場で落ち合う予定だからそろそろ向かおう』
お父さんはそう言うとリビングを出る。それに付いて、お母さんとお兄ちゃんも出たので私も急いで玄関へ向かう。
『美央、今日は堂々としていろ。何があっても、な』
お父さんにそう言われて私は頷き返した。家から出ると、車がもう待っていて運転手がドアを開けてくれる。
哉斗くんと会うまではお兄ちゃんがエスコートするらしくて車に乗る際も手を差し出してくれて車に乗った。