【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。


 ***


「夕食の時、話し合えばいいじゃない? な?」

「……そうだけど、」


 目が覚めた時にはもう日が落ち出していて空が茜色に染まっていた。目が覚めてスマホを見た時、美央からのメッセージが入っていた。しかも三回も。
 最後に送られてきた時間からもう一時間は経っている。


「でも、哉斗、彼女と喧嘩中に、爆睡って……」


 今は、ホテルの最上階にあるレストラン前のソファで海斗とふたりで夕食時間まで時間を潰している。


「それはめちゃくちゃ反省中なんだよ」

「情けない。お前、いつもは全てがイケメンなのに彼女のことになるとチキンだよなー……」


 ケラケラと笑う海斗に苛立ちを覚えるが、正論すぎて何も言い返せない……本当にどうしようもない。美央に対し、どうすれば仲直りができるのか俺にはわからない。



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