【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。



【アトラクション!】

 テレビの世界でしか見たことがない乗り物が写真に映っている。これ、楽しそう。私も行けたらなぁ。

【いつも一緒にいる奴らと撮ったよ】


 そのメッセージの後に一枚の写真。
 哉斗くんともう1人男の子。それに2人、女の子が映っている。女の子の1人は哉斗くんにくっついている。なんか……嫌だな。
 何が嫌かはわからないんだけど、なんかモヤモヤする。

 そんな写真は沢山あって、最後送られてきた写真にはさっきの女の子と2人で写真に写っている。
 こんな風に哉斗くんは笑うんだ……私、こんな風に笑う哉斗くんを見たことない。

 ……っ……。
 なんでだろう、なんか苦しい。苦しくて、私は哉斗くんに何も返さないでスマホの電源を切ってしまった。
 どうしたんだろう、私。
 哉斗くんのこと思うと、楽しくて嬉しくて胸高鳴るのに……今は彼のことを考えると、苦しくて悲しい。

 自分が自分じゃないみたい。
 こんな感情、今まで感じたことない……。そんな自分が怖くなって私は、昼間なのにベッドに横になる。
 その後は、眠ってしまった私は気づいたら空は茜色に染まっていた――。





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