【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。



 里村もも――今、一番厄介人物だ。
 この高校はエスカレーター式。

 この学校にはスクールカーストがあり3つのグループに分けられる。

 Aグループは、財閥社長や政治家等の御子息が所属。Bグループは親が大企業で役職に付いているまあまあお金持ちのグループ。そして一般庶民はCグループだ。Cグループは、ほとんどが奨学生だ。

 彼女は、立場的に俺たちに話しかけることは許されないらしい。外部生でしかも一般家庭で育った。特別奨学生として通っているからそれが普通なんだけど……。

 自分が可愛いと思っているのか、お姫様気分で俺らにくっついてくる。玉の輿なんてCの奴らには言われてるが、そんなこと天と地がひっくり返ってもあり得ない話だ。


「まぁ、お前に興味あるのは今はCの奴らだけだけどな」

「確かに」



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