【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。



 哉斗くんからのプレゼントなんだ……嬉しいな。

「相変わらず、素敵な方ですね」

 私には、もったいないくらい素敵な人だよね。
 こんな私に毎日会いに来てくれるのはきっと、お父様たちが決めた“婚約者”だから。
 優しさも、それが理由だと思う。

「私、会場の手伝いに行きますけど何か有ればお呼びください」

 私が頷くと、メイドさんは部屋から出て行ってしまう。部屋の中は静寂した空間で、私は一冊本を取り出すとそれを開いた。










< 57 / 181 >

この作品をシェア

pagetop