【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。
ニコッと笑う美央ちゃんは本当に本当に可愛くて……もう抱きしめたい。
かっこいいとか、美央ちゃんが……もう。
『どうかしましたか?』
『何もないよ。食べようか』
美央ちゃんは頷くと、食事を再開させた。本当に可愛いんですけど……。
俺は、美央ちゃんの可愛さに悶え死にしそうになりながら五十嵐邸に帰るまで紳士を演じた。
家に帰宅すると、玄関では執事が待っていた。
「哉斗様、旦那様がお呼びです」
「あぁ……」
なんの用事なのかわかるけど。あのまま、担任に従っていたら美央ちゃんのことを悪く言われていたかもしれないし……仕方がない。
俺は親父のいる書斎に向かった。
「哉斗、学校側から謝られたんだが……」
「美央様と遊園地に出かけたのはご存知かと思いますが今日は――」