私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない



「遥稀は?」


 美しく透き通ったグリーンのカクテル。

 それを一口飲んだ、松尾。


 その後、何かを訊いた。



 そのとき私は。
 美しく透き通ったピンク色のカクテルを一口飲んだところだった。


「……してるの?
 ……結婚」


 松尾っ⁉

 何でそんなこと訊くの⁉


「してないよ」


「……彼氏……は?」


 松尾っ⁉

 どうしたのっ⁉


「いない、よ」


 松尾の質問に戸惑いながら返答する。


「松尾は……
 ……彼女……いるの……?」


 どうしたっ、私っ。
 松尾にそんなことを訊くなんてっ。


「いないよ」


 なんでだろう。

 ほっとしている自分がいる。

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