私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない
2.立候補
合コンで松尾に再会した翌日。
今は閉店後の後片付け中。
「店長」
そのとき。
一緒に後片付けをしている政輝くんが声をかけた。
「昨日、彼氏と一緒にいたんですか」
「えっ⁉」
「あっ、突然すみません。
昨日、店長が男の人と一緒にいるところを見たので」
見られていた、政輝くんに。
「同級生だよ。
たまたま、ばったり会って」
言えなかった、なんとなく。
合コンで偶然再会した同級生とは。
「そうだったんですね。
あの、話は変わるんですけど、
次の休みって俺と同じ日でしたよね」
「そうだと思うけど」
「その日は予定とかあるんですか?」
「まだ何も決まってないけど……」
「それなら店長の時間を俺にくれませんか」