私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない



「嬉しい。
 遥稀もこのマンガ読んでたんだなって。
 遥稀と共通するものがある。
 そのことが、すごく嬉しくて」


 嬉しい、の?
 私と共通するものがあって。

 松尾にとって。
 そのことが……?


「だから。
 読んでほしい、遥稀に」


「……ありがとう」


 こんなにも親切にしてくれている。

 だから。
 いいのかな。
 素直になっても。


「読み終わったら連絡するね」


「急がず無理しないでいいから」


 松尾は本当に優しい。

 今も。
 昔も……。


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