私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない



 やっぱり気のせいだろう。


 その店員さんは初めて見る顔。

 だから店員さんも俺のことは初めて見るはず。



 そう思いながら飲み物を注文した。


「あっ、すみません」


 注文を終え。
 すぐにその店員さんに声をかけた。


「遥稀……店長さんはいらっしゃいますか」


 店内を見渡した。

 だけど遥稀の姿が見当たらなかった。


 なので訊ねてみることにした。


「今日はもう上がりました」


 そうだったんだ。

 ……なんか寂しい……。



 会えると思った。
 遥稀に。


 そう思ったのに。
 会うことができない。

 そう思うと。
 ますます募った。
 寂しさが。





 仕方がない。
 また来るか。

 そう気持ちを切り替えて。
 飲み物を飲む。


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