私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない



「あっ、政輝さん」


「はい」


「客だから気遣ってくれているのはありがたいですけど、
 僕のことを『様』で呼ばなくていいですよ」


「わかりました。
 松尾さんも僕のことは『さん』で呼ばなくて構いません。
 僕の方が一回り年下ですので。
 あと、できれば丁寧語もなしでお願いしたいのですが」


 えっ⁉
 一回り年下⁉

 話し方とか、すごく落ち着いている。
 だから、そんなにも年が離れているとは思わなかった。


「わかった。
 じゃあ、政輝くん、また店に来るね。
 これは立候補とは関係なく」


「わかりました。
 お待ちしております」


「それじゃあ、また」


「はい」


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