お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。
「やる!お手伝いする!」
大きな声で返事をすれば、彼は微笑んで「ありがとうございます」と返した。
それから碧と2人で、おさげの女の子のところへと移動。
「里古さん」と彼が声をかければ、振り向いた彼女。
「こちらは1組で俺の幼なじみの鷹樹茉白さんです。
彼女はとても寂しがり屋で、どうしても1人でいるのが寂しくて嫌!って言うので、お手伝いとして一緒に仕事をしてもいいですか?」
碧はわたしを紹介すると、そんなことを言う。
……どうしても1人でいるのが寂しくて嫌、とは言っていないけど。
「わざわざいいんですか!?とても助かります!ありがとうございます!」
ぱぁっと笑顔で歓迎してくれる女の子。
なんだか、笑顔がすごく可愛い。
「た、鷹樹茉白です。邪魔にならないようにお手伝い頑張ります」
わたしはぺこりと頭を下げた。
そうすると、目の前の女の子も。
「里古 香織(りこ かおり)です!よろしくお願いします!」
自己紹介をして、ぺこりと頭を下げる。