お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。
6年間、勉強をしっかりやって、中学校に進学。
義務教育だから、もちろん碧も中学生に。
地元の中学校に通うことになっていたからまた友だちはできなかったけど、中学からは碧が学校に通いだして。
わたしは、学校でひとりぼっちじゃなくなった。
やっぱり碧がいれば寂しくなくて、穏やかな学校生活を遅れていた……が。
碧は今度は夜中、外出するようになった。
そんなある日。
「碧さん、うちのシマ荒らしてた暴走族を1人で潰したんだってさ!」
「あの若さですげぇな!さすが碧さん!」
「将来有望だな~」
「組長も碧さん頼りにしてるみたいだし、組員から若頭になるのも夢じゃないって!」
家の中で耳に挟んだ組員たちの会話。
その人たちにいろいろと話を聞いてみたら、碧がいつの間にか鷹樹組の組員になっていたことを知った。
無理やり組員にさせられたのではなく、自分からなったのだと……。