お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。

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小鳥遊碧は、こう見えて意外と大食いだ。

ファミレスにて、彼はハンバーグにステーキ、ピザ2枚、ミートドリア、カレーを頼んで、次々に食べていく。


わたしは、ファミレスに来たらいつも頼むパンケーキ。
このパンケーキは大きくて、生クリームとシロップがたっぷりついていて、ボリュームがあってとっても美味しい。


碧はたくさん食べているけど、わたしはこれで満足。


「お嬢、絶対足りないですよね？こっちも食べていいですよ」


マルゲリータのピザを食べるようにと進めてくるけど、わたしはわざと無視。

さっきバカにしてきたこと、怒ってるんだからね！


「さっきはからかってすみませんでした。お詫びにお嬢が大好きないちご大福買ってあげるので許してください」


本当はもう少しだけ無視しようかとも思ったけど、“いちご大福”と聞こえてきて無視したままではいられない。


「前に碧がわたしのいちご大福のいちご食べたから、2個買って……」


ちらりと碧をみれば、彼は「わかりました」と返してくれる。