星のような君の隣にいたい。
俺達は駅から降りて家に向かって歩いていた。翔はすぐ隣の家なので生まれた時からずっと一緒だ。

しばらく無言で歩いていると翔が話しかけてきた。


「名前、1度くらい呼んでみたら?」


さっきの翔に対するモヤモヤもあってか、なんだかイライラする。俺は言った。


「呼べるわけないだろ、ならお前が呼んであげれば?」


そういうと翔は「お前が呼ばなきゃ意味ないだろ」なんて、無神経なことを言ってきた。
俺はつい口が滑ってしまった。






「死ぬのに?」



死ぬのに言ったって意味ないだろ。そんな言葉が出てきてしまった。すると翔は悔しそうな顔をしていた。そして口を開いた。



「死ぬからってなんでも諦めればいいわけじゃないだろ!だいだい死ぬって決まったわけじゃないだろ!?」


翔に怒鳴られて俺はつい頭に血が上って叫んだ。
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