双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
家具は黒で統一されていてすごく高級感がありすごく素敵だけど、どうしても値段ばかりが気になる。優星君、いったいいくらお金を使ったんだろう。
 ここは貸家ではなく、買ったんだよね? いったいいくらで買ったのか予想もできない。

「もしかしてこの家、気に入らなかった?」

「えっ?」

 彼は心配そうに私の様子を窺っている。

「俺ひとりで決めて悪かったな。もし気に入らないなら、今からでもほかのところを探そうか?」

 他のところって……! とんでもない! ここでも十分すぎるほどなのに。

「すごく気に入ったよ。星斗と星七もすごく喜んでいるし、むしろこんなすごいところに住んじゃっていいのか不安になって」

 慌てて言った私の話を聞き、優星君は目を瞬かせた後にふわりと笑った。

「星奈たちに喜んでもらえる物件を選んだから、そう言ってもらえて安心したよ。双子だし、家は広いほうがいいだろ?」

「それはそうだけど、その……ここはえっと、貸家じゃないんでしょ?」

「あぁ、売りに出していたから買ったんだ」
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