双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
 私は自分に正直でいたかったし、もう二度と優星君と離れたくない。さっき彼女に伝えた言葉に後悔する日などこないはず。それなのに不安に襲われていく。

「ママー?」

「あっ」

 慌てて立ち上がり廊下に出ると、双子が階段の前に立っていた。

「ごめんね、起きたのに気づかなくて」

 急いで会談を駆け上がり、双子を抱きしめる。

 「偉いね、ふたりとも。ママとの約束をちゃんと守って」

 階段を上り下りする時は危ないから、ママかパパが一緒じゃなきゃダメだと約束をしていた。

「えへへー。せなえらい?」

「せいとも?」

「うん、とってもえらい」

 私に褒められたのがよほど嬉しいのか、ギューッとしがみついてきた。

「パパもいいこしてくれるかな?」

「うん、してくれるよ。帰ってきたら話そうね」

「うん!」

 こんなに愛らしい双子のためにも、不安になっている場合じゃないよね。今夜、帰ってきたら優星君に相談しよう。

「じゃあおやつにしようか。今日はホットケーキでいい?」

「わーい」
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