双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「星奈!」

 私たちに気づいた両親は門扉を開けて、こちらに駆け寄ってきた。

「お父さん、お母さん……」

 三年前とは違い、ふたりとも白髪交じりの髪になっていて、月日の流れを感じる。

 だけど、どうしてふたりがここに? こっちから会いたいと言っても会ってくれないとさえ思っていたのに、まさか向こうから会いにくるなんて。

 突然の再会に困惑する中、ただならぬ空気を察知したのか、双子は私の足にしがみついた。
 なにやってるの、私。双子がいるんだからしっかりしないと。

 自分を奮い立たせて両親を真っ直ぐに見つめた。

「あの……」

 だけどなかなか言葉が出てこない。両親がどうして突然うちに来たのかわからないからこそ、なんて言えばいいのか。

 するとずっと口を閉ざしていた父が声を震わせた。

「星奈、子供と一緒に帰ってきなさい」

「えっ?」

 思いがけないことを言った父の目は、赤く染まっていた。
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