双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「それに昨夜も言ったけど、父さんは俺たちのことで反対していない。むしろ双子にも早く会いたいんだ。今日、双子の面倒を見てくれている星奈のご両親に嫉妬するほど溺愛しているよ」

 社長室で見た父を思い出して笑いながら言うと、星奈は少し安心した顔を見せた。

「そっか。……じゃあ今度は星斗と星七も連れて四人で来られるように今日、頑張ってこないとだね」

「そうだな」

 お互い強く手を握り合う。

 信号が青に変わり、俺は再び車を発進させた。その後、星奈から不安がる言葉は聞かれず、星斗と星七はちゃんといい子にしているかなど、双子の話ばかりしながら実家に向かった。


「えっと、ここが優星君の実家?」

「あぁ」

 家の駐車場に車を停めると、星奈は不安の声を上げた。

「大きな家だろうなとは思っていたけど、まさかここまで大きいとは思わなかった」

 どうしたものだろうか、車から降りる前からこんなに不安がっていて大丈夫か?

 約束の時間よりまだに十分も早い。少し車の中で星奈が落ち着くのを待ってから行ったほうがいいのかもしれない。

 幸いなことにタイミングよくスマホが鳴った。
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