双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「優星、あなたって子は……! どうして自分があの女に騙されていると気づかないの! 必ず後悔する日がくるわよ」

「それは母さんのほうだ。星奈自身のことを知ろうともせずに反対したことを、いつか絶対に後悔する日がくる。それよりも美野里、お前ちゃんと星奈に謝れ。そのために今日うちに来たんだろ?」

 俺がそう言うと、美野里の身体がビクッと震えた。

「なにを言ってるの! 美野里さん、あんな女に謝る必要などないわ。あなたがしたことは正当なことよ。親として子供の悪行に責任を取るべきだもの」

「母さん、いい加減にしろよ!」

 あれほど冷静に話をしようとしていたのに、母のあまりの横暴ぶりに声を荒らげてしまった。
 だけど愛する女性とそのご両親を侮辱され黙ってなどいられない。

「優星君、待って」

 母を責め立てようとしたその時、星奈が車から降りてきた。驚く俺に彼女は微笑み、そして呆然とする母を見つめる。

「ご無沙汰しております」

 そう言って深々と頭を下げると、星奈は凛とした声で言った。

「ご挨拶が遅くなってしまい、申し訳ございません。今日はお時間を作っていただき、ありがとうございます。……車の中まで聞こえてきたので、お三方の話を聞いてしまいました。おっしゃりたいことはごもっともです。だから私も三年前に身を引いたんですから」
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