双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
『なにがあっても一生そばにいます』
 優星君の実家は三階建ての洋風なお宅だった。門扉からして立派で私は怖気づいてしまったほど。
お義父さんに案内されて足を踏み入れた玄関は吹き抜けになっており、天井にはシャンデリアが吊るされていた。

 リビングに向かう廊下には高そうな絵画や美術品が飾られていて、目を奪われてしまう。そしてリビングは広々としていて、置かれている家具類はすべて一級品のよう。

 違った緊張でいっぱいになる中、まるでホテルのアフタヌーンティーのように、三段になっているケーキスタンドにはたくさんの種類のケーキが並んでいる。それと香り豊かな紅茶を出してくれた。

「どうぞ召し上がって。星奈さんの口に合うといいんだが」

「ありがとうございます」

 とても喉を通るような雰囲気じゃないけれど、せっかく用意してくれたんだもの、食べないわけにはいかない。

 取り皿にイチゴタルトを取り、さっそくいただく。すると口いっぱいにイチゴの甘酸っぱさとクリームの甘みが絶妙にマッチして、そのおいしさに目を見開いた。

「とてもおいしいです」

「それはよかった。遠慮しないでたくさん食べてください」

 とはいえ、そうたくさん食べられそうにない。それにお義母さんはここにおらず、部屋に閉じこもったままだもの。
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