双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
　衝撃の事実に優星君はただ、驚くばかり。それはもちろん私もだった。でも、そうしてまで結婚したいほど、お義母さんはお義父さんのことを愛していたってことでしょ？

「それでも私たちに対する風当たりは強くてね。私は母さんがそばにいてくれるだけで十分だったんだが、母さんはそうではなかった。自分のせいで私の会社での立場を悪くさせてしまった、親戚中から嫌味を言われていることをひどく気にしていた」

　境遇は違うけれど、お義母さんの気持ちが痛いほど理解できる。そしてお義父さんが言った言葉の意味がわかった。

　お義母さんは優星君に、お義父さんと同じ思いをさせたくないんだ。それはおそらく、私に対してもだ。だからあんなにも反対されているのかもしれない。

「だからといって、母さんが星奈さんにしたことは許されないことだと思う。しかし、母さんが優星と星奈さんを想う気持ちも理解してほしい」

「父さん……」

　優星君はお義父さんの話を聞いて、どう思っただろう。

「時間はかかってしまうかもしれないが、母さんのことは私が責任を持って説得する。きっと母さんもいつかわかってくれる日がくるだろう」

　お義父さんがこう言っているだから、私はただ待てばいいだけ。でも本当にそれでいいの？　後悔しない？

　自分にそう問いかけて、答えはすぐに出た。

「あの、私……これからもお義母さんに会いに来てもいいでしょうか？」

「えっ？　星奈、なにを言って……」

「そうですよ、星奈さん。また母さんがあなたを傷つけるようなことを言うかもしれないのに」

　困惑する優星君とお義父さんに、自分の思いを打ち明けた。
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