双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「偉いな、ふたりとも。それじゃパパと一緒に動きやすい服に着替えてこようか」

「うん!」

「はやくいこう、パパ」

 星斗と星七に手を引かれて家に向かう優星君。

 三人のあんな微笑ましい姿を見ると、もう少しこのままでいたいと願ってしまう。
 でも、そろそろちゃんとしないと。もっと星斗と星七が……ううん、私が優星君と離れがたくなっちゃうもの。

 今夜にでも優星君に伝えようと心に決めて三人の後を追った。


 それから私はカフェ勤務に就き、優星君たちは家畜の世話に回った。力仕事を引き受けてくれた優星君に明叔父さんは感謝していた。

 星斗と星七もエサやりや掃除など、できる範囲で手伝ってくれたようだ。
 三人の微笑ましい様子を休憩時間に明叔父さんが教えてくれた。先に休憩をとった優星君たちは、さっそくもう午後の勤務に就いているようで、牧場のごみ拾いや除草など環境整備に向かったらしい。

 星斗と星七も優星君が一緒だからか、飽きずに手伝いをしていたとか。その話を聞いて双子のためにも、ますます優星君にもう来ないでほしいと伝えようという気持ちが強くなった。
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