月夜に君とナイショの話
父が亡くなってから母と、親戚の老舗旅館《庵》を住み込みで手伝っている。

ここは小さな島だからご近所さんは皆友達みたいなノリで話しかけてくる。

そんなこの島の《庵》は8代続く立派な老舗だ。

島のシンボルのような存在である。

それだから作法や礼儀には一段と厳しく老舗旅館に相応しくなくてはならない。

その親戚である私も同じだ。

お世話になっている身として恥じないようにしなくては。
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