官能一夜に溺れたら、極上愛の証を授かりました
ずっと一緒にいるために
目蓋の裏に白っぽい光を感じて目を開けた。
細く開いたカーテンから差し込む光。見知らぬ天井、うちとは違う照明。前もこんなことがあったなと思いながら体を起こす。サイドテーブルに置いてある時計は、午前六時を指していた。
昨夜は遅くに寝室に戻り、貴斗を挟んでふたりで眠りについた。
隣には、私の方を向いて体を丸めて眠る貴斗。貴斗を挟んで私とは反対側に、貴裕さんが眠っている。
驚いたことに、貴斗と貴裕さんは全く同じポーズで寝ている。つい吹き出しそうになるのを堪え、スマホを取ろうとして、やめた。ふたりの姿を写真に収めておきたかったけれど、ぐっすり寝ているところを起こしたくはない。
そっとベッドから抜け出し、貴斗とそして貴裕さんの寝顔を見下ろした。途端に昨夜の記憶が蘇り、胸が熱くなる。
夢のような夜だった。
貴裕さんは、私ですら見失っていた心を暴き、そのまま体も暴いた。とは言っても、彼に言葉ほどの粗さはなく、私を慈しむように、大切に触れた。
彼が私に触れるたび、甘い言葉をささやくたび、彼からの深い愛情を感じて、気づいたら私は涙をこぼしていた。
一緒にいられるだけで十分だと思っていた。でも本当は、私も彼から愛されたいと心の奥底で強く願っていた。貴裕さんはそのことに気づかせてくれた。
彼からの愛を受ける分、いえそれ以上に、私も彼に愛を返したい。それが今の私の願いだ。