官能一夜に溺れたら、極上愛の証を授かりました
そこからは、花束を作る作業に没頭した。バランスを見ながら花をまとめ、花束に合うようラッピングを施す。全体を眺め、ちょっとした遊びを入れようと、花束と同系色で揃えていたリボンに、薄い空色のものも足す。キュッと結んで仕上げると、花束自体がきりっと引き締まった。
「お待たせしました。いかがでしょう?」
花束を手渡すと、彼は花束をあらゆる方向から眺め、満足そうに微笑んだ。
「うん、素敵です。あなたにお任せしてよかった」
「……ありがとうございます!」
何よりも嬉しい言葉だ。自然と笑みがこぼれてしまう。
花束を受け取って、壊さないようペーパーバッグに入れ、彼に手渡した。
「彼女さん、喜んでくださるといいですね」
「えっ?」
受け取ろうとしていた手を止め、彼が私を見る。
「……お客様?」
どうしたのだろうと首を傾げる私を見て、ふっと口角を上げると、彼はようやくバッグを受け取った。
「……彼女ではなく、母です。花束を贈る相手。今日は母の誕生日で」
「そうなんですか! 私ったらてっきり彼女さんへの贈り物だとばかり」
彼が素敵な人だから、きっと恋人に贈るものだろうと勝手に思い込んでいた。
本当に、この花束で良かっただろうか。年齢が違えば、好みの色味や花の種類も変わってくる。最初にちゃんと確認しなかった私のミスだ。
「お待たせしました。いかがでしょう?」
花束を手渡すと、彼は花束をあらゆる方向から眺め、満足そうに微笑んだ。
「うん、素敵です。あなたにお任せしてよかった」
「……ありがとうございます!」
何よりも嬉しい言葉だ。自然と笑みがこぼれてしまう。
花束を受け取って、壊さないようペーパーバッグに入れ、彼に手渡した。
「彼女さん、喜んでくださるといいですね」
「えっ?」
受け取ろうとしていた手を止め、彼が私を見る。
「……お客様?」
どうしたのだろうと首を傾げる私を見て、ふっと口角を上げると、彼はようやくバッグを受け取った。
「……彼女ではなく、母です。花束を贈る相手。今日は母の誕生日で」
「そうなんですか! 私ったらてっきり彼女さんへの贈り物だとばかり」
彼が素敵な人だから、きっと恋人に贈るものだろうと勝手に思い込んでいた。
本当に、この花束で良かっただろうか。年齢が違えば、好みの色味や花の種類も変わってくる。最初にちゃんと確認しなかった私のミスだ。