官能一夜に溺れたら、極上愛の証を授かりました

「おふくろからおやじも聞いてたんじゃないかな。貴斗を連れてこっちに戻った後、おやじ急に不機嫌になってさ……」

「えっ、どうして？」

「美海と貴斗取られるのが嫌なんじゃねぇの」

「そんな、私はどこにも行ったりしないよ」

「なんでだよ。あの人、美海のこと迎えに来たんだろ？」

「うん……。でも、話はこれからなの」

　お互いのことを話すなら、たぶん長くなる。それなら貴斗を寝かしつけてくるから、先に食事とお風呂を済ませておいてほしいと貴裕さんにお願いしてきたのだ。

「雄ちゃん、悪いんだけど今夜はここに泊めてもらってもいいかな。貴斗を寝かしつけてから、話してくる」

「……わかった。貴斗は俺が見てるからゆっくり話してこいよ」

「うん、ありがとう」

　保育園でたくさん遊んで疲れ切っていたのか、食事が済むと貴斗はそうぐずることなく眠ってくれた。