13番目の恋人
私が、準備よりも早く結婚したいという気持ちが家族にも伝わり、一年かけての準備は短縮されることになった。万里子さんを見習って今のうちにやりたいことはやってみることにした。
このラウンドテーブルだって万里子さんの助言がなければ適当に選んで、処分していたかもしれない。これは長く使うつもりだ。私より頼人さんが気に入っているから。
「運転免許を取りに行きます」
頼人さんにそう宣言すると
「なぜだ?」
「必要か?」
「小百合には……どうだろう」
とにかく、すごく、動揺していた。
「心配過ぎて死ぬから……出来れば……その」
“やめてくれ”と言いたいのだろう頼人さんはその言葉を飲み込んで
「免許が取れても、一人では乗らないように。適度な大きさの私有地があるから、まずはそこで練習を」
と、全ての感情を押し込めた顔でそう言ってくれた。
頼人さんはいつも私の気持ちを尊重してくれる。だけどわかりやすく“嫌だなあ”と、顔に出る。それもこれも、頼人さんも過保護だからだ。すっかり兄や俊くんと同列の心配性になってしまった。
「大丈夫よ。私、結構上手く出来る気がするの」
頼人さんは、青い顔をして「そうか、だといいな」と応援してくれた。
このラウンドテーブルだって万里子さんの助言がなければ適当に選んで、処分していたかもしれない。これは長く使うつもりだ。私より頼人さんが気に入っているから。
「運転免許を取りに行きます」
頼人さんにそう宣言すると
「なぜだ?」
「必要か?」
「小百合には……どうだろう」
とにかく、すごく、動揺していた。
「心配過ぎて死ぬから……出来れば……その」
“やめてくれ”と言いたいのだろう頼人さんはその言葉を飲み込んで
「免許が取れても、一人では乗らないように。適度な大きさの私有地があるから、まずはそこで練習を」
と、全ての感情を押し込めた顔でそう言ってくれた。
頼人さんはいつも私の気持ちを尊重してくれる。だけどわかりやすく“嫌だなあ”と、顔に出る。それもこれも、頼人さんも過保護だからだ。すっかり兄や俊くんと同列の心配性になってしまった。
「大丈夫よ。私、結構上手く出来る気がするの」
頼人さんは、青い顔をして「そうか、だといいな」と応援してくれた。