13番目の恋人
だけど、今は……もし、この人が私を嫌いだと言ったとしても……頼人さんと結婚出来る女性が羨ましくて羨ましくて、本当は彼じゃないと嫌だと言ってしまいたかった。
「私は頼人さんと結婚……したかった。結婚したいと思うほど、好きだったから」
「うん、その“羨ましい人”に今はなれるんだね」
「……はい」
「バタ臭くても、好きでいてね」
「ふふ、バタくさくないですよ、頼人さんは。鼻が高いくらいで……バタ……」
ふと、思い出した。バターと言えば
「頼人さん、キャトルカール、まだありましたよね!?」
「……もうないよ。小百合、はしっこも美味しいって昨日食べたよね」
あまりにガッカリした顔をしていたのか、頼人さんが吹き出す。
スッと立ち上がると
「行くか&」
「やったぁ! 頼人さん大好き」
「ただし、運転は俺が」
「はい」
頼人さんがキーを持って笑った。この都会を私に運転させてくれる日が来るのだろうか。
「またお夕飯食べられなくなるかなあ」
「軽くパスタにする?」
「パスタ率高いですよね、我が家」
「なんせ料理出来ない二人だからね。もう味噌汁だけでもいいけど……」
「あー、楽しみ。何食べようかなあ。万里子さんお勧めの組み合わせにしようかな」何て言ってると
「今日も客単価が高そうだなあ。平均上げてるの俺達じゃないか?」
と、呟いて笑った。
「私は頼人さんと結婚……したかった。結婚したいと思うほど、好きだったから」
「うん、その“羨ましい人”に今はなれるんだね」
「……はい」
「バタ臭くても、好きでいてね」
「ふふ、バタくさくないですよ、頼人さんは。鼻が高いくらいで……バタ……」
ふと、思い出した。バターと言えば
「頼人さん、キャトルカール、まだありましたよね!?」
「……もうないよ。小百合、はしっこも美味しいって昨日食べたよね」
あまりにガッカリした顔をしていたのか、頼人さんが吹き出す。
スッと立ち上がると
「行くか&」
「やったぁ! 頼人さん大好き」
「ただし、運転は俺が」
「はい」
頼人さんがキーを持って笑った。この都会を私に運転させてくれる日が来るのだろうか。
「またお夕飯食べられなくなるかなあ」
「軽くパスタにする?」
「パスタ率高いですよね、我が家」
「なんせ料理出来ない二人だからね。もう味噌汁だけでもいいけど……」
「あー、楽しみ。何食べようかなあ。万里子さんお勧めの組み合わせにしようかな」何て言ってると
「今日も客単価が高そうだなあ。平均上げてるの俺達じゃないか?」
と、呟いて笑った。